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診察の流れと検査のご案内

当院での診察の手順と主な検査について以下に説明します。
実際には、症状や混雑具合に応じて手順が前後することもありますし、病状に応じて他の検査を組み合わせて、診断、治療経過の判定を行います。

診察の流れ

初診の場合

  • 基本検査
  • 医師の診察
  • 検査の追加
  • 診察、処方

再診の場合

  • 検査
  • 医師の診察、処方

主な検査

視力検査

健康診断でおなじみの、輪っかの切れている方向を答える検査です。健康診断と異なるのは、レンズを入れて最高どこまで見えるかを調べる「矯正視力」を検査することです。眼鏡やコンタクトレンズをつけない「裸眼視力」は、近視や遠視、乱視などの屈折度数によって左右されますが、矯正視力はその目が持つ最大能力を表します。視力検査に先立って、器械(レフラクトメータ)で屈折度数を測定します。 矯正視力が正常より劣る(1.0未満)時は、何か病気が隠れていることが疑われます。定期的に矯正視力を測ることで、疾患の進行状況や治療効果が分かります。眼鏡の作成が必要な場合も矯正視力を測定し、左右のバランスや見たい距離を勘案して眼鏡処方箋を書きます。

  • 対象となる病気:白内障、網膜疾患、角膜疾患などほとんどあらゆる疾患。ただし他人に移す可能性のある疾患(結膜炎など)を除く。
  • 頻度:原則として月に一度程度検査をします。
視力検査の様子
片目ずつレンズを入れて視力を測ります(矯正視力検査)。必要に応じて、手元を見る視力を測定することもあります(近見視力検査)。

眼圧検査

眼圧とは、「眼の硬さ」のことです。眼圧が上がると視神経が圧迫されて、それが続くと緑内障になって視野が欠けてきます。眼圧が高くなっても、自分ではわからないので測定が必要です。眼圧は、体質的に高くなる場合と、他の目の病気や体の病気、使用している薬の影響などで高くなる場合があります。眼圧はその日によって異なり、また一日の中でも変動するので、こまめに調べる必要があります。空気を目の表面に当てる「非接触型(ノンコンとも呼ばれます)」の眼圧測定が一般的ですが、麻酔の点眼をしてからそっと表面に触れる「接触型」の測定もあります。

  • 眼圧の正常値:10〜20mmHg(ミリメートルエイチジー)
  • 対象となる病気:緑内障の方、他の眼疾患で眼圧上昇が疑われる方、ステロイド点眼を使用している方、ある種の薬を服用中の方、目の手術を受けた方
  • 頻度:原則として月一度調べるのが望ましいです。
眼圧検査の様子
眼圧検査の様子。器械から空気が出て目の硬さを測定します。初めての方は最初ちょっと驚くかもしれません。目を細めると正確に測定できないので、大きく目を開けてください。

細隙灯顕微鏡検査

医師が顕微鏡を通して目の表面や内部を観察する検査で、スリットランプとも呼ばれます。眼瞼、角膜、結膜、水晶体など目の表面に近い部分は直接観察できますし、前置レンズや隅角鏡と呼ばれる小型のレンズを用いることで、目のほとんどの部分を観察することができます。顎を台の上に乗せて動かないようにして観察します。じっとしているのが難しいお子さんには、手持ち型の細隙灯顕微鏡もあります。

  • 細隙灯顕微鏡検査と同時に、フルオレセインと呼ばれる黄色い液体を少量つけることで、角膜や結膜などに傷がないかどうかや、涙の状態を調べることができます。
  • 対象となる病気:ほとんどすべての目の病気
  • 頻度:来院ごとに行います。
細隙灯顕微鏡検査の様子
細隙灯顕微鏡検査。光を当てて目の状態を観察します。観察中は、顎と額をしっかりとつけてください。

眼底検査

眼球の奥にある網膜を観察する検査です。網膜の中心部にある黄斑部(おうはんぶ)や視神経は、視力に直結するため特に重要です。この部分の観察は、細隙灯顕微鏡を用いて、目の前にレンズをおいて観察することが一般的です(図)。ただし、この方法では網膜の中心部分しか観察できないので、糖尿病網膜症や網膜剥離などの検査では、散瞳剤を点眼したのちに光を当てて検査を行います。

  • 対象となる病気:網膜、硝子体、緑内障、視神経の病気
  • 頻度:原則として月に一度程度検査をします。
眼底検査の様子
細隙灯顕微鏡とレンズを用いての眼底検査。光が網膜の中心部に当たるのでまぶしいですが、正面を見続けていただくことが必要です。